「只見にきてけやれぇ」は只見中学校の生徒たちが運営をしています。
福島県南会津郡只見町立只見中学校(ユネスコスクール)のSDGsへの取組
Think globally, act locally!
①新聞紙レジ袋の作成
本校では、ユネスコエコパークにあるユネスコスクールとしてESD・海洋教育に力を入れてきた。
令和元年、当時の中学2年生(現・高校2年生)が新潟県上越市で海岸のゴミ拾いや魚釣り体験を行った際、海洋ゴミの多さに衝撃を受け、「川で海につながっている上流域の只見町からプラスチックゴミをなくそう」と考え、新聞紙によるレジ袋作成に至った。レジ袋有料化の前に、全校生で取り組んでおり、地元の新聞社やテレビ局等で取り上げられ、学校ホームページでも発信することで反響を呼んだ。生徒が袋を扱っていただく事業所を開拓し協賛事業所は8事業所となっている。新聞紙レジ袋作りから始まった活動は、以下、様々な実践へとつながっている。
②只見町産のブナ材を使ったSDGsバッジ作成とSDGsへの協力依頼
SDGsに取り組んでいるシンボルとして「SDGsカラーホイール」を作成。より多くの人にSDGsを知ってもらいたいという願いを込めて、協賛事業所などで配付している。
③コキアを使った「ゼロ・カーボン・ほうき」の作成
令和3年 夏休みにSDGs委員会が種から育てたコキアの苗を持ち帰り家庭で育てて学校に持ち寄る。さらに、校舎の裏山にあるアカソという植物から紐を編んで作り、コキアを束ねたほうきを作った。掃除で使っているが、各家庭でも利用してもらう。
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④生徒会による「只見中学校気候非常事態宣言」とペットボトル削減への具体的な取組
令和3年10月23日 「只見中気候非常事態宣言」を発表。そして、具体的な活動として「ペット・フリー・マンデー」(月曜日はみんなでペットボトル飲料を飲まないようにする)の実践も加わった。
Leave no one behind!
福島県南会津郡只見町立只見中学校(ユネスコスクール)の防災・減災教育(地域合同防災訓練)への取組
1 防災・減災教育(地域合同防災訓練)の取組
【そろえること】
(1)外部講師招聘による演習・講義、講演等で課題意識をそろえる
只見町は平成23年の夏に新潟・福島豪雨災害を経験している。災害を風化させないため、外部講師招聘による学びの機会を設定している。ESDで地球温暖化についての学習を進めている生徒にとって、自然災害の講演・講義はつながりのある学びであり、自分たちは何ができるかを考える良い機会となった。
(2)関係施設への訪問学習で知識と課題意識をそろえる
ESD・SDGs学習の一環として、町内の田子倉ダムや近隣町村の柳津地熱発電所、東北電力奥会津水力館を訪問し学習する機会を設定している。クリーンエネルギーと環境、防災について専門的な知識を学ぶ良い機会であり、自然環境や地理的要因と災害について学ぶことができている。
【つなぐこと】
(3)外部関係機関・団体・地域住民とつながる
只見中学校を会場にして、隣の小学校と地区振興センターと連携、協働し地域合同防災訓練を行っている。この訓練は、地域コミュニティの強化に大きく寄与している。
訓練の実際は、小学生の登校時間に合わせて地域の防災放送で避難を呼びかける。中学生が避難経路に立ち、誘導を行い地域の方も多く参加している。実際の避難所を想定して赤十字婦人会の指導の下、少量の水を使っておにぎりを作り避難してきた人たちに配っている。さらに、消防署員の協力によるAEDの講習会を始め、行政の防災担当者の指導のもと簡易テントの設営を行い有事に備えている。この取組により、「自助・共助・公助」の意識が生徒のみならず、地域全体の意識となり、中学生が地域コミュニティの一員として活躍できるという、生徒の自己有用感の育成にもつながっている。